家族と共に紹介する、生まれ故郷①

前回の日本語教室の話から、時間を遡ること半年弱。 5年の1学期後半頃から、Pさんがムシャクシャしている様子が伝わってきました。 特に苦手なことに対して頑張れない、我慢できない姿がちょくちょく見られるようになってきました。 彼は図工が苦手で、ある時、彫刻刀を折る事件が起きました。 本人含め誰もケガはしなかったのですが、彼の心を表しているように感じました。 家庭内のことはとてもデリケートな問題ですが、 担任の私が彼に対してできることは何だろう? と考え、1つの授業を試すことにしました。 その授業とは、彼の家族をゲストティーチャーとして招いて、彼と彼の家族が先生となり、出身国について紹介するものでした。 ありきたりと言えばありきたりです? たまたま、この学年の総合的な学習の時間では、オリンピックに向けて国際理解を深める学習を進めていました。 彼の出身国の大使館が学区域内にあったこともあり、学年に彼以外にもこの国出身の子がいたので、子どもたちの中から学習内にこの国の名前が出たこともありました。 そんなチャンスを使わないわけにはいかない! 「色々な国の文化について学ぶことを通して、最終的に日本文化の良さを知る」ための1つの学習として、彼の家族に協力してもらいました。 この学習のねらいは、学年全体のもの。 でも、Pさんに対しては、違うねらいがありました。 この授業を準備する過程(“過程”が大事!)で、 ◆Pさんがお父さんお母さんと出身国について話をすること ◆話をすることで、お父さんお母さんのすごさを知ること ◆出身国の素晴らしさを知り、その国の出身である自分を誇りに思えるようになること ができればいいなと、私は思っていました。 大変お節介なことですが、その当時の彼には、家族とのプラスな意味での時間を共有することがとても大事だと思ったためです。 彼のムシャクシャの根本は、家族しか取り除けないと感じました。 そのために担任ができることは、「その場をセッティングすること」。 あとは、家族に任せようと思いました。 さぁ、この授業にむけて、Pさんそしてご家族はどうなっていったのでしょう? 続きは、また今度?