現地の日本語教師たちの成長③
2016~2018年に私がお世話になった地域の日本語普及センターでは、毎年1月に日本語教師研修が行われていました。
毎回JICAボランティアはその枠の一部を担当させていただいており、1年目は小学校で使うアクティビティの実技演習をしました。
2年目、同じようにお話をいただいたのですが、それに対して要望を伝えました。
「発表者を私だけでなく、現地教師含め3人にさせてください」
現地の先生方の素晴らしい活躍ぶりを日々目にしているのに、その方たちを差し置いて単に「日本から来たJICAボランティア」というだけで私が皆さんのお時間を頂戴するのは、出しゃばりもいいところだと思ったためです。
現地の先生同士が切磋琢磨する環境が整っていけば、現地の日本語教師のスキルが上がり、日本語学習を必要としている人たちの学習の質もあがります。
私達ボランティア派遣の目的はまさにその環境づくりですが、もうそれが出来てきているなら、現地の先生方の活躍の場をどんどん作るべきだと思いました。
当日は、私と一緒に、現地のA先生とK先生お2人にも、授業実践発表&アクティビティ紹介をしてもらいました。
お2人とも年末年始のお休みを割いてまで準備をしてくださり、申し訳ない気持ちもありましたが、当日の発表は本当に素晴らしく、私はただただ感動しっぱなしでした
一番盛り上がったのは、K先生のフルーツバスケット!
○○バスケットのバージョンを変えて数回やりましたが、大変好評でした。さっすが〜
この後少しして私は帰国したのですが、この先生方はその後も学校で活躍をし、校内で「研究部」も立ち上がって、A先生がまとめ役をすることになったそうです。
コロナの影響で今はストップしているとはいえ、その熱意が素晴らしいです
生徒たちのことを考え、よりよい授業づくりに励む先生たちに担任をしてもらえる子どもたちは本当に幸せだと思います。
そして、こういう先生たちの姿が、生徒たちの心にずっと残っていくのではと思います。
ブラジルという地にいて、日本語を継承語として学習してきた先生たちが、日本語を教える仕事をしている。
しかも、これだけ熱意をもって。
この地域の日系社会が形を変えながらもずっと続いていくことを願います。