?小学校教員時代の話?

 

「これ、ブラジルのTシャツ?!」

私がタイ語のTシャツを着ていた時に、Kさんが聞いてきました。

 

Kさんは私は担任したことはなかったのですが、廊下で会うとよく声をかけてくれる、とてもかわいい子です。

 

「いや、これはタイ語なの。ポルトガル語ではないんだ。」

「へぇ〜、タイ語。面白いね。右、左、どっちから読むの?」

「どっちかなぁ、私も実はよく知らないの。Kくん、今度教えて?」

 

 

その次会った時、Kさんが突然、

「先生、左だって!」

と言ってきたとき、私は最初何のことだか分からず、

???

となりましたが、

 

あ~彼はタイ語の話を覚えていて自分で調べてくれたんだ!

と頭の中でつながった途端、

「Kく〜ん!すごい〜、どこで調べたの?!図書館?!家のパソコン?!」

と質問攻め。

とても嬉しくて、ブラジル式でついアブラッソ(ハグ)したくなりましたが、それをしたら日本では捕まるかもしれないのでセーブ。笑

代わりにたくさんたくさん褒めました。

 

 

***

 

 

私はJICA現職教員特別派遣という制度で2年間ブラジルに行きました。

https://www.jica.go.jp/…/incumbent/system/index.html

派遣の目的は、2つ。

〇コミュニケーション・異文化理解の能力を身につけ、国際化のための素養を児童・生徒に波及的に広めること

〇帰国後に自身の経験を教育現場に還元することによって、将来の国際教育協力分野の人材の裾野を広げるのみならず我が国の教育の質を高めること

(JICAホームページより抜粋)

 

 

退職した私が言える身ではないのですが、この制度は素晴らしいものでした。

1つ目のよさ。

子どもにとって”世界”がぐんと身近になること。

 

 

ブラジルで2年間活動した後、同じ学校に復職できたことは、子どもたちが世界に目を向ける面でとても有り難いことでした。

現職参加の教員でも同じ学校に戻れる人は少ないのです。

 

『知っている先生が海外の学校に行って帰ってきた。』
それだけで、子どもたちはブラジルはじめ海外に興味をもちました。

 

4年生以上の子たち(つまり、私がブラジルに行く前に私がこの小学校で関わりがあった子たち)は、廊下や校庭で私と会うと、

「ブラジルの言葉で”おはようございます”は何て言うの?」

「ブラジルは暑かった?」

「ブラジルのご飯と日本のご飯とどっちが好き?」

「飛行機で何時間で着く?」

など、興味津々で聞いてきました。

 

これをきっかけにして、Kさんのように、他の国にも興味をもってくれる子もいました。

 

 

たくさんの国の人が住んでいる地域の学校でも、子どもたちにとっては知らない国・知らない人たちです。

誰か知っている人とつながりがあるだけで、世界がぐんと近づきます。

こういうちょっとしたことをきっかけにして、

世界は大きいけど小さく、

遠いけど近い、

“別世界”ではなく、全て”同じ世界”

だと学んでいってくれるといいです。

 

そして、目に見えるものだけでなくて、文化を受け容れる、人を受け容れる力が育っていくことを望みます。

 

 

「認め合う、学び合う、高め合う」

を自分の学級創りのベースとしていましたが、

まず”認め合う”ができるきっかけを何かしらの形で大人が仕掛け、それを大事に育てていってあげたいものです。