さとこ先生海外子育てコラム2【どの言葉で育てるか】

初めての妊娠出産は25歳間近のとき。

子育てに関する知識は皆無、自分自身は一人っ子で育ったので赤ん坊を間近で見たことはほとんどありませんでした。

右も左もどころか上も下もわからない状態だった私が、唯一、迷いなく決めたのが「子供は親の言葉で育てよう」ということでした。

「話しかけ」は大事、と育児書に書いてあったので(あまりに経験がなかったので、日英の育児書が私のマニュアルでした)、話しかけるなら日本語だろうなあと思ったのです。

当時(21年前)は「継承語」という言葉は知りませんでした。

夫との共通語は英語でしたが、つたない英語で子供とコミュニケーションをとるのはどう考えても不自然で、私には無理だと思いました。

双方の祖父母は英語はわからなかったので、言葉がないと家族とコミュニケーションもできないという認識もありました。

そんなわけで、父親はイタリア語、母親は日本語を家庭の言葉にしようということになりました。

私はもともと絵本が大好きだったので、子供たちにも絵本はよく読んであげました。

最初の3人にはよく童謡も歌いました。

4人目からは、歌い始めると嫌がられたのでやめましたが。

相対的に、最初の子供にはずいぶん時間をかけたと思います。

初めての体験だったので、必死なところがあったのでしょう。

日本語もイタリア語もしっかり覚えてほしいという意気込みがありました。

1人目と比べると、4人目5人目は気合も入ってないですし、かなり適当です。

なんとか、毎晩の絵本(児童書)タイムだけは続けています。

次回に続く