さとこ先生の海外子育てコラム14「第三子Tさん、幼稚園から小学校編入まで」

Tは、カナダで5歳まで育ち、ドイツで幼稚園を終え、7歳で引越してフランスの小学校2年生に編入しました。

7歳までは母語は日本語。が、読み書きはできませんでした。小学校1年生はドイツでもフランスでもやっていません。

つまり、フランスの子供たちが知っているような読み書き学習を一切せずに、いきなり2年生になったわけです。同じ欧州でも、学齢の始まりがドイツは7歳、フランスは6歳なのです。

さすがにそれはまずいだろうと、1年生から始めさせてもらいたいと学校にも掛け合いましたが、要望は通らず、容赦無く同じ学年の子供たちと一緒に勉強することになったのです。

ドイツでは住んでいた村の公立幼稚園に通わせていたのですが、ここが「森の幼稚園」と呼ばれる北欧デンマーク発祥のユニークな教育方針を持つ幼稚園でした。田舎には森もたくさんありますし、幼稚園の建物を管理するよりも森でいろいろ体験させた方が安上がりだし、子供には良いだろういうことだったのでしょう。

寒いところでしたが、防寒具をしっかり着て、朝暗いうちから(北部ドイツは9時にならないと太陽が出ない)午後2時くらいまで一日中森の中で遊びまわるという子供にのっては天国のような環境でした。

たまに行き渋ることもありましたが、最終的には言葉もできないわりに楽しく通うことができました。

こういうのびのびとした環境から、まさかの小学校2年生(しかも外国語)への編入です。よくやったなと思います。

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13. 第三子Tさんのケース