【息子の出会った日本、日本語の世界】まき先生の海外子育てコラム6
漫画「おーい竜馬」との出会い
家での漫画を解禁にしてから息子はまず“おーい竜馬”という幕末のヒーロー坂本龍馬(以下、龍馬)の一生を描いた漫画に手を伸ばしました。龍馬の生き様は、当時難しい年頃の息子の心に何かが響いたようで毎日とにかく漫画を手に取っていました。初めは“読む“ではなく、すごい早さでページをめくり絵を楽しんでいたように見えました。
こちらからぐいぐいと声掛けすると、ほっといてくれとなる年頃だったため、わたしは極力控え目を装いつつ他にも龍馬関係ならこんなドラマや映画があると紹介したり、息子が読めそうなレベルの本などを買ってきては、さりげなく近くに置いたりしたものです。
ドラマ、歴史の本、そしてまた漫画へ
息子が数年ぶりに興味を持った日本の世界について、わたしも一緒に話がしたかったので龍馬について調べたりしました。いつしかわたし自身も龍馬ファンになっていました。
息子は、大河ドラマ“龍馬伝“や歴史の本などから龍馬の一生を理解すると、また漫画に戻りを繰りかえしていました。自力で読めるようになった漢字、耳から入った言葉から読めるようになった漢字がぐんぐん増えているようでした。
ある日のこと
「こんな漢字も読めるの?」
と聞くと
「脱は脱出ゲームの脱、藩は土佐藩や長州藩の藩、だから脱藩は“藩を出ること”だよ」
と得意顔で答えてきました。“脱藩”以外も“大政奉還”“公武合体”“薩長同盟”“尊王攘夷”等読めるようになった漢字が増えていきました。龍馬関連の本から 江戸末期に詳しくになり、家では夫や娘にクイズを出題したり、大好きな龍馬の魅力を力説するようにもなりました。
こうして息子は好きなものに出会い、教えられなくとも興味のあるものから読める漢字を着実に増やしていきました。
わかりたいから読める、知りたいから進む
ある時、日本一時帰国で本屋へ立ち寄りました。そして、まず向かったのは歴史コーナーでした。歴史人物大辞典など自分の読みたい本を決め、自分で選んで購入しました。
フリガナなしの難しい漢字が読める息子を褒めると、分かりたいから何とか読めるんだ、と数年前漢字が覚えられず記号にしか見えないと言っていた息子とは大違い。
分かりたいから、読みたいから漢字が読める、知りたいから読書が進むという以前と違う、息子の新しい日本、日本語の世界が広がり始めていました。
まき先生の過去のエピソード
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① 親が始めた日本語指導から 子どもが自ら切り開く 日本、日本語の世界